釣れずれなるままに

九州北部で釣りしてます。ロッドビルドもしてます。

ロッドビルド 構想と設計

こんばんは(^^)



今回はアジングロッドビルドの指南書を書いてみようかと。ちなみにチタンティップ限定です。

※プロのビルダーではないのであくまでもワタクシの経験上のものです。



ロッドビルド入門者用の記事ですね。


題目はロッドビルドの構想と設計。


ロッドの組み方はよくネットにあがってるのですが、こういった記事はほぼないみたいですので書いてみた感じです。


今までの記事も踏まえながらまとめて書いてます。

皆様の参考になれば幸いです。





「作るぞ〜!」と意気込んでカーボンパイプを切る前に

まずはロッド計画と設計をしましょう。


接着剤のエポキシは固まるとかなり硬いです。

ガイド程度なら手直しできますが、本体はほぼやり直しは効きません。

部品破損の危険もありますしね。


失敗しない為に、まずは作りたいロッドのおおまかなスペックをノートに書き出しましょう。


○ロッドの長さ、バランス

○リールシートのデザイン

○ブランクス

○ロッドの自重

○ガイド数・ガイドセッティング

○ティップの長さ・テーパー


書き出したら、それぞれの項目について計画していきます。



以下、計画する為のポイントをまとめてます。






○ロッドの長さ、バランス

ビルド初心者がよく失敗する項目です。

おそらく、使用感に1番影響がある項目かと。


ロッドが長くなるほど、ロッドバランスを取りづらくなります。

ロッドを立ててリグを動かすようなタイブの方は

チタンティップの場合、まず先重りを考えないといけません。

はじめて作る方は5フィート前後をおすすめします。バランスが非常に取りやすくなります。

もし、ロッドレンジを長くする場合は先重りを回避する為の工夫しましょう。

過去記事→https://agikiti.muragon.com/entry/80.html

また、リールシートを極端に軽くする場合は

リールシートトップ~ティップまでの重量も同時に軽くしないとバランスも取りずらくなります。(6フィート程度以上から)

要はリールシートが極端に軽いロッドは先重りしやすいということです。




○リールシートのデザイン


ロッドの顔です。自分好みにしてやりましょう。


主にIPSとスケルトンに分けられます。


〈 IPS・VSSリールシート〉


※最近IPS作ってないため、画像がありませぬ。ネットで調べて見てください。


長所・・・握りやすい、フィット感が高い、作りやすい、ローコスト


短所・・・ロッドが重くなりやすい、デザインに自由がない



〈 スケルトンリールシート〉



長所・・・ロッドを軽くしやすい、デザインに自由がある、(感度がいいらしい?)


短所・・・作りづらい・精度が必要、ハイコスト



〈 ショートエンド型 〉


がまかつの宵姫が有名ですね。



長所・・・非常に軽くしやすい

短所・・・強度に難あり、ワンハンドキャスト専用


メインはこの3型になります。

他にもTVSなどもありますが、それは例外なので調べてみてください。


以上を踏まえてリールシートの型を決定しましょう。

その後は、ネットで人様のロッドデザインを参考にしながら

作りたいデザインのロッドを考えます。







○ブランクス

ブランクスによってロッドの使用感が違います。

参考→https://agikiti.muragon.com/entry/53.html


主にブランクスの

テーパー具合(曲がり方)と弾性率(〜tとかいうやつ)と径(細さ)

で使用感、感度が異なります。

正直、これは実際に作って使って実感しないと

よく分からないと思います。

ワタクシはマグナムクラフトしか使ったことはありませんが

はじめてビルドする方でマグナムクラフトを使う方におすすめなのは

とりあえずAJX5917で作ってみて、それを基準にAJX5915・AJX5919と選ぶのをおすすめします。

直接買う場合はB級品も購入できるのでビルドの練習や研究に使用できます。

それでも物足りない方はRXやSMなどのシリーズから手探りしましょう。





○ロッドの自重


5フィート程度をスケルトンシートで作る場合、軽量対策なしだと40-50g程度だと思います。


カーボンロービングフード、パイプ内径削り、アルミパーツの削減等でもっと自重を落とせます。頑張れば20g台も可能です。

ただし、ロービングフードなどのコーティング系フードは作り慣れてないと、使用中にコーティングが割れることがあります。使用時に影響はあまりないですが、見た目を気にする方はよく考えて決めましょう。

練習でロービングフードを何個か作ってみると良いかもです。スレッドのコーティングの練習にもなります。




○ガイド数、ガイドセッティング

5フィート程度で7〜8ガイドが一般的です。


セッティングはフジマニュアルでほぼ良いかと。

5.6フィート用の記載ですが、5フィートで作る場合、5フィートに数値計算しなおしてセッティング設計をしましょう。

微調整はガイド取り付け時にベントカーブを確認しながらします。


ガイドのサイズは

12.6.4.3.3.3.3.トップ3

16.8.4.3.3.3.3.トップ3

この2パターンが基本です。

上は軽い

下の方が糸抜けと糸送りがスムーズ


正直、何本か作った方でないと差は分からないと思います。



トルザイトはsicより飛距離が出る気がします。軽いため振り抜きも良い。

ただ、糸鳴りがひどいのでPEを使う方はトップをsicにした方が良いかもです。


基本的に、ガイド数が多いほどライントラブルが減りますが、その分キャスト飛距離も落ちます。

ティップを短くする場合、ティップのガイドを1つに減らすとカーブがキレイになったりします。





○ティップの長さ・テーパー

注:チタンティップの内容になります。



〈 ティップの長さ 〉


100mm~14mmくらいまではショートチタンになるでしょうね。

短ければ短いほど軽く、振り抜きがいいです。

ただし、操作感度は低くなります。


16-18cmはロングチタンになります。

長ければ長くなるほど先重りしやすく、キャスト時のビロンビロン感が出てきます。

同時に重めのリグを細かく動かしにくくもなります。

操作感度は良く、「これぞチタンティップ!」を感じることができます。

また、食いあげ系のテンションが抜けるようなアタリも取りやすくなります。


〈市販ティップの径〉



1.0mm、1.2mm、1.5mm

3種類あります。


1.0mmは柔らかすぎて使うことはあまりないです。

何本か作ってみましたが、アタリ感度が・・・


1.2mmはおすすめです。

テーパー調整しない方はこれを使うことになると思います。


1.5mmは研磨によるテーパー調整が必要ですね。旋盤がほぼ必須です。

そのまま付けると、キャスト時のビロンビロン感が残ります。

テーパー調整に慣れ、ブランクスとの径やテーパーバランスが分かるようになると

美しいベントカーブも出せるようになり、同時に振り抜きも良くなるのでキャストの飛距離も伸びます。

アタリ感度を残したまま、操作感度を上げることもできます。

要は自由にティップ設計ができるということですね。

コツはブランクスのテイップ径とチタンの継手の径をほぼ同じ径に合わせることです。

そこからのテーパーは経験してみないと分かりません。

何度も組み直す覚悟でチャレンジしてみてください

アタリ感度が飛躍的に上がったりすることは経験上なかったので、そこは期待しないほうがいいかもです。



〈 カーボンソリッドティップ 〉


ワタクシも昔何本か作りましたが

チタンティップに慣れてしまうと、う~んという感想。軽さ、振り抜きは良いのだけどねー。

作り込みはしてないのでなんとも言えません。


あと、削り込むのでティップが折れやすいのかもしれません。

チタンティップに慣れてしまっていたワタクシはティップを折りました。


作っても、使用は常夜灯のみとなると

出番はないのでワタクシは作り込むのは辞めました。


カーボンティップならメーカーでも良いものあるので、これからもワタクシは作らない予定です。




とりあえず、それぞれの項目のポイントとしてはこのくらいでしょうか。

ワタクシも独学で色々試しながらロッドビルドをしてきたものですから、正直なところ、正解かどうかは分かりません。

資金がたくさんあれば色々なブランクスも試したいのですが・・・


ぐぬぬ


切実な問題ですな


以上、ロッドビルドの構想・設計でした。

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